続々々々・ここへ来て、今年最大級のヘマをやらかす(多分、完結編)
昨夜(12/27)、吉無田高原で撮影した時、グダグダだったので、今日、対策を施した。
1. フォーカサ
自宅ではちゃんと調整できたと思ってたけど、現地でカメラをぶら下げたら、降りる方向は動いても昇りは滑るっつートホホ状態。おまけに撮影中、じわーと落ちてるようでピントがダメダメ。
Sh2-308, 11*180s
ピントが甘くてダメダメ(微光星が太ってる)だったので、11枚で終了。ホントは倍以上露出したい対象だと思う。
(等倍像)
最初に撮ったのは、こんな像。フォーカサがダメなのでピントは甘いけど、それにも増して像が変過ぎ。これ、ガイドが失敗してる訳ではなくて、全部こんな像になってしまって光軸がグチャグチャなのは明らか。
これぢゃ、撮影する気にもならないので、山で主鏡を外すって暴挙に及んで光軸調整。フォーカサの傾きがダメだと思ったので、レーザーコリメータが斜鏡のセンターマークに当たってるかを確認したかった。けど、暗い山では確認できず...
(等倍像)
無理やり光軸調整して、ここまで改善したので撮影を続行したけど、ピントがうまく調整できないのでピンボケ... おまけに撮影中、どんどんピンボケが進行するって悪性ピンボケ。
今日、また1時間くらいかけてフォーカサを再調整。バラして再組立て。
鏡筒から外した状態で、フォーカサにカメラをぶら下げた状態で、ネジのちくちく調整を繰り返し。
回すとガリガリと異音がしてたけど、原因は(G)のつまみが軸部分と接触して金属が削れてた... なぜ発生したか不明だけど、(H)のネジで緩めると、全体を左右に動かす事ができるので、1mmほど左へずらして解消(写真でも (G)部分が接触してるのに (H)部分は隙間があるのが分かる)
調整で重要なのは (A) と (C), (D)。 (A) を締めないと、ストンと落ちるけど、締め過ぎると回せなくなる。ちょっと緩めにしておいて、(C), (D) を緩める事でずり落ちなくなる。(C), (D) で軸が水平になるように調整するので、均等に緩める必要あり。
(A) (B) では垂直方向の傾きが調整できるので、最終段階で(B)を調整すると、よりスムーズになる(引っ込んだ状態 or ほとんど出た状態のどちらかがキツいor緩いになった時、(A), (B) で調整する。
(F) は基本的に均等に締めれば良さそうだけど、締め過ぎると動きが悪くなるので、均等に同じくらいの強さで締めるのが良さそう。
死んでた時の状態と復旧後。文章で書いても分かり難いので、動画にしたけど、動画にすると、クレイフォードが動いてるだけっつ~、「で?」と言いたくなるような動画。実際には修理中の様子を撮影しておけば良かったと思うけど... 修理中は、そんな心の余裕はなくっちゃう。
今夜撮影した時の APT のバーティノフエイド。バーティノフエイドウィンドウの下に合焦状態を示すグラフが表示されるけど、上下に移動してピントを追い込んでいるのが示されている。
フォーカサは正常に近い状態まで戻ったと思う(少し硬くなったが、おそらくドローチューブを支持するローラーの1つが0.1mmくらいズレちゃったのが原因と思う。ネジが破断した部分)。
二重星団@ベランダ。フラットは使っていないのでカブリがあるけど、星像確認用なので、ま、いっか。
四隅の等倍像。まだまだだけど、星にシッポが生えたような変な像ではなく、光軸調整で改善しそうな像まで戻ったので、ヨシとしよう。等倍で見ると、これもポンボケだなぁ... orz
フォーカサの傾きが大きいと星にシッポが生えちゃうんぢゃないか?と思う。見にくくてイライラする光軸調整アイピースを使って、もう少し微調整してもいいけど、彗星写真は中央部分だけなので、このままでも、とりあえず良さそう。
ありゃ?昨夜、山で光軸調整したのは、ピンボケだけど、四隅の像は良かったんだ... 光軸調整、悪化させちゃった?なんか謎が残るなぁ...
思い当たるのは、今夜は部屋で光軸調整した後、鏡筒をベランダまで運んで搭載したって事。赤道儀に積む時って、結構光軸ズレちゃうのかも知れない(深く考えずに手抜きして失敗したぁぁぁ)
M103@ベランダ やっぱ、右側の像が悪い(伸びてる)けど、このくらいならいいかな...
M52@ベランダ かなーり明るいベランダ(2等星までしか見えない)でも赤いのが少しは写るけど、21時くらいだと、苦しい。丑三つ時だとかなり良くなるけど、今夜は曇るはず。
昨夜のピンボケ(左)と今夜の等倍比較。微光星の大きさが全然違う。以前の状態まで戻れたと思う。
2. カメラ
カメラへ行く USB ケーブルを鏡筒にマジックテープで固定し、接眼部ヒータでも固定したので、接触不良は起きなかった。
けど、不安定なのは間違いないので、年明けに代理店さん経由でZWOに修理依頼予定。春節にかかるので対応には時間がかかりそうとの事... 入院中はリッチークレチアンに ASI385MC を載せて惑星状星雲でも撮ってみようか。天然冷却カメラで (^o^;
ダメダメだった 12/27 に M33 を撮り増ししてきたけど、悪いものを足しても、良くならないってのを学習する結果に... orz
カメラの取り付け角度もキチンと合ってなかったので、斜めにコンポジット出来てない部分が... crop しちゃおうかとも思ったけど、戒めに晒しておきます... orz
M33 周辺の赤いドーナツ構造比較 左:32*120sec, すばる望遠鏡, 右:撮り増し追加 56*120sec
撮り増し分はピンボケだったので解像度は劣化したけど、ドーナツ構造のコントラストは向上した(と思いたい)
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見た感じ大丈夫そうですが、等倍で見るとずれてるんですね!!
光軸が合った画像では全然イケてると思いますが
ピントがずれていくんですね。
ビニテで止めるとか、なんか対策はないんですかね?(´;ω;`)
投稿: ひで | 2019年12月28日 (土) 22時27分
ああああ?書いてる途中で公開されてる!
おっかしいなぁ、0時の時刻指定公開に設定したはずなのになぁ....
フォーカサはビニテもなにも今日修復できました。ってかビニテで止めるくらいなら、さすがに買いなおしますよ...
※公開日時は設定してたのに、誤って、即時公開ボタンを押しちゃったようで書いてる途中で間違って公開されてひでさんからコメント来ちゃってました...
投稿: けむけむ | 2019年12月28日 (土) 22時34分
確かに😆w
とりあえず復活したみたいですね!
投稿: ひで | 2019年12月29日 (日) 01時59分
ニュートンは復活したと思います。カメラは入院予定です。
投稿: けむけむ | 2019年12月29日 (日) 04時01分
すごいなあ、復活できちゃうんですね。
何でも直せば直るんでしょうけど、私にはできないことばっかり。
あれっ?150は??
一時の気の迷いだったのでしょうか。
投稿: めりー | 2019年12月29日 (日) 06時57分
なんとか復活しました。このくらいまで復旧すれば実用に耐えそうです。
BKP150 は軽いし良さそうなんですが、買ったままだと枝毛やケバケバがあるはずで、結露対策とかお尻からの迷光もあるはず。
そうなると、 BKP200 でやった 主鏡マスク、斜鏡ステーマスク、迷光防止カバー、ヒーター取り付け... な~んて作業が全部やり直しです... 想像すると卒倒しそうになったので、復活してくれて、結構ホッとしちゃいました (^o^;
BKP200 が重たいのは変わらないので、2020年は筋トレして、ムキムキ・バキバキに... (それも想像するだけで卒倒しそう...)
投稿: けむけむ | 2019年12月29日 (日) 07時05分
いろいろ手をかけていますね。
オシリの迷光はうちのコにもありそうなんですが、例によってどれが迷光なのか判りません(爆)
スパイダーもさわったことが無いし。。ほぼ買ってそのまま使っています。
筋トレだいじなんですよねえ、仕事で腸腰筋の計測をしていますが、経過観察しているとだんだん減少している人が多いです。
ううっ、私も減ってそう。
是非、バッキバキを目指してください。
投稿: めりー | 2019年12月29日 (日) 08時17分
中華鏡筒、手がかかるんですよ...
迷光は、鏡筒にフタをして、(多分あると思いますが)小さな穴から覗き込んで金環蝕のような光が見えるかどうかで判断できます。
http://lqz.cocolog-nifty.com/blog/2018/09/bkp200-e587.html
簡単なのは、厚手のトートバック的なものでお尻を隠しちゃう技です (^o^)
投稿: けむけむ | 2019年12月29日 (日) 10時24分
おおー、あの大惨事からここまで復活させるとは恐るべしです。
けむけむさんは奇をてらわずに安定した作品を量産されるところが凄いですね。
・・・「変なこと好き」な私には真似ができないです。
また、初心者のための動画解説は需要が高いと思いますので、ぜひ継続していただきたいと思います。
それでは来年もよろしくお願い致します。
よいお年を!!
投稿: あぷらなーと | 2019年12月31日 (火) 18時48分
何ながら調整してなんとか復活できたと思います。カメラは入院させます。
新しい武器を入手されたようですので、来年、色んな画像処理ツールなどが提供される事を楽しみにしています。
良いお年をお迎えください。
投稿: けむけむ | 2019年12月31日 (火) 20時09分